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人を輝かせ明日へ届くアークの光。三重県溶接協会 陸に海に空へ

資格の種類

資格の種類は細かく分かれています。つぎの表や図を見ながら貴方が必要とする資格をさがしましょう。
      (注意)以下の説明で用いる緑、茶、青色は資格証明書(免許証)の色調を表します。

      一般的な溶接資格は(手溶接半自動溶接ステンレス鋼溶接)の3種類に分かれます★
        手溶接と半自動溶接の資格は橋、船、建物や産業機械などに広く使われるSS400やSM400など”炭素鋼”の
        溶接に必要です。手溶接は手アーク溶接、被覆棒溶接とも呼ばれます。
        ステンレス鋼溶接の資格はSUS304やSUS316あるいはSUS444などの”ステンレス鋼”の溶接に
        必要です。

     
   下の表から各種の資格種類や内容をみましょう。
      注意;表の最上段で”F”で記されるのが基本級です★
           基本級;Flat(フラット)に置いた板を下向き姿勢で溶接するクラスです。
                溶接のやり方(表の縦列)ごと基本級があります。
                この下向き溶接クラスは技能の基礎ともいえますから、
               基本級がないと専門級(F以外の姿勢)は取得できません

              
まずF姿勢に合格することが大切です
             (
F姿勢(基本級)と他の姿勢(専門級)は同時に受験できますが、F(基本級)が不合格なら、
                専門級の実技受験のすべてが無効となります)

1.手溶接・・・・・・・・・・・・・・(炭素鋼の)被覆棒溶接やティグ溶接のように、溶接作業のなかで手の動きが大切
                      溶接の分野


2.半自動溶接・・・・・・・・・・(炭素鋼の)溶接で手持ちのトーチから溶接ワイヤーが自動供給され、
                     アークの維持が比較的容易で高効率な溶接の分野



3.ステンレス鋼溶接・・・・・・(ステンレス鋼を)被覆棒、ティグあるいは半自動溶接で溶接するための
                       ステンレス鋼に限られた溶接の分野。

        受験種目の申請の仕方
     資格は例えば”SA-3H”のように左右の2つの項目をーで結んで表します。

  

第1の項目(溶接のやり方)・・・溶接法と母材の組み合わせ

    1. 次の図のとおりアルファベットを組み合わせることで、”被覆棒”・”半自動”・”ティグ”などの
      溶接法と接合する母材が”炭素鋼”か”ステンレス鋼”かを表す。
      (緑と茶のゾーンは炭素鋼の溶接、青ゾーンはステンレス鋼の溶接です)


      被覆棒溶接および半自動溶接がティグ溶接に重なる領域は、 ”組合せ溶接(combination)” で、初層をティグで裏波溶接した後、被覆棒溶接か半自動溶接で仕上げる溶接法です。

                  

      図中のアルファベットについて
      • AかN…裏当て有りか無し(アリ、ナシのローマ字読み) 
      • T…ティグ溶接のT
      • S…半自動(セミオート)のS
      • SS…セルフシールド(ノンガスとも)半自動溶接のSS
      • M…メタル・アクティブ/イナート・ガス(略:マグ/ミグ)溶接のM
           → シールドガスで分けた、半自動溶接の別の呼び方
      • C…炭素鋼の溶接では、Cは組み合わせ(コンビネーション)を意味する。
         ステンレス鋼の溶接ではCは被覆溶接棒(コアド フラックス ロッド)を意味する。      (ステンレス鋼の組合せ溶接は、第2項目で複合(ミックス;Mix)の”M”をもちいる。)
      • 炭素鋼の被覆棒溶接は溶接の基礎と言えますから、溶接法を識別するアルファベットはなく裏当て金の有無だけで表されます。
      • 半自動溶接と被覆棒によるステンレス鋼溶接では、それぞれの溶接法を識別するSとCに裏当て金の有無を示すAかNが付きます。
        SS溶接ではいつも裏当て金が有る(A)ので、SSAとはせずにAを略してSSと表します。
      • ティグ溶接は裏波溶接に適している一面があるので、評価試験では裏当て金無し(N)です。組み合わせ溶接(C)を含めて炭素鋼の溶接ではNを略します。
        ただし、ステンレス鋼溶接の薄板の場合、炭素鋼薄板のティグ溶接を”T”の一文字で表すのと区別できるように特に裏当て金ナシのNを付けて”TN”と表しています。

    第2の項目(作業クラス)
                厚さと姿勢(向き)との組み合わせ
                     (作業の難易度もあらわす)
            

  1. 上にも示したとおり、それぞれの板厚(肉厚)を薄板、中板、厚板と呼ぶ慣わしがあります。
    パイプなら薄肉パイプ、厚肉パイプ などと呼びます。

    ステンレス鋼の組み合わせ溶接は第2の項目で、炭素鋼の”組合わせ;C”ではなく、複合;ミックスの”M”をもちいる
    厚さと姿勢とを組み合わせて、溶接の”作業クラス”を表します。
    先の例”SA-3H”は(S)半自動溶接、(A)裏当て金あり、
              (3)厚板(t19)、(H)横向き溶接
               の溶接資格となります。


      母材が特殊な材料の場合
       下図のとおり母材の違いがグループになります。
       特殊な材料のチタンや低合金鋼(JPI)の溶接資格は第1グループだけで大部分を表します
       なお基礎杭溶接資格は中肉相当で、それぞれのA-2P,SA-2P、SS-2Pの先頭にFPをつけます。

図中のアルファベットについて
  • FP…基礎杭(ファンデーションパイル)のFP
  • E、F…A~Hと並ぶJPI資格のうち、JIS資格の読み替えがきかないもの。E種は被覆棒による高張力鋼厚板の上向き溶接を主とし、
         F種はクロムーモリブデン低合金鋼のパイプ溶接をあらわす。F,FC種は150Aパイプの被覆棒か組み合わせ溶接を、       FT種は50A細パイプのティグ溶接をあらわす。
  • R…チタン鉱石(ルチル)からのRでチタンを示す・・・ティグ法によるものではRT-Fは薄板の下向き溶接を、               RT-Pは薄肉パイプ溶接をあらわす。

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